その1 機能要件

■ 2歳児のPalmwareはどうあるべきか

桜にCLIE-S500を渡したところ、次のような点に気づきました。

  1. 画面にさわりまくる

    手が小さいので、片手でPalmをホールドできません。そのため親指が画面を押えるような形になります。これにより、両サイドにある「ホーム」、「メニュー」、「キーボード」、「検索」シルクが頻繁に押されることになります。

  2. スタイラスで細かい操作ができない  

    まだ絵が描けません。手書きメモソフトを使わせると、ほとんど画面いっぱいの線が左右往復することになります。
    そのくせ、スタイラスで操作したがるので困りものです。タップはできますが精度は低いです。

  3. ボタンを押しまくる    

    とにかく押します。でも、CLIEの上下ボタンは押しにくいみたいです。

  4. ジョグダイヤルは操作できない。    

    手が小さくて届きませんし、だいいち、あんな複雑なこと出来ません。(クルクルもピッもできません。) 

以上のことをまとめると、不要な入力イベント、ボタンは全てマスクする必要があります。また、画面上に入力ボタンを配置する際はできるだけ大きめに作る必要があります。ジョグダイヤルは考慮しなくていいみたいです。

こんな桜がわりと楽しめるのが、「くま」です。「くま登場」ボタンをタップするとかわいいくまが現れ、画面上をタップすると、そこに鮭が落ちてきて、くまがそれを食べます。「くま退場」をタップすると「ばいばい」してくまが消えます。桜はしばらくタップを押して遊んでいます。
但し、「くま登場」と「くま退場」はうまくタップできないので、私がタップしてあげるのですが。

と、ここまでは既存のPalmwareから考えてきましたが、少し、嗜好の面からも考えてみます。

  1. 音楽が好き
  2. カラフルな絵が好き

というわけで、音楽は無理でもせめて、派手な効果音、そしてカラー画像は入れたいものです。

■ では何をつくろうか

はじめに思いついたのは「落書き帖」でした。でもすぐにシンプルな手書きメモで十分であることに気づきました。
次に思いついたのは、「絵本」。でもこれは本物の絵本を越える事は出来そうにないので、あっさり断念。
その次に思いついたのは、「振りつきの童謡」(♪大きな栗の木の下に〜とか、♪げんこつ山のたぬきさん〜とか)。音楽が流れて、それに合わせてPalmの中の人形がその振りをするのです。これは良さそうだけど、著作権の問題とかありそうなので、今回はパス。
で、結局、

「絵の出るひらがな表」

にしました。

イメージとしては、画面上に絵の出るスペースがあって、その下にひらがな50音の並んだ入力ボタンがあり、ボタンをタップすると上のスペースに対応するカラーの絵が出るというものです。本当は「い」をタップして「いぬ」が出たら、「ワン」と音を出したいのですが、CLIE-S500にはFM音源が無いので、ビープ音で効果音を作ることにします。また、できたら今後のために、簡単に絵が差し替えられたり、カタカナやアルファベットに変更可能な作りとします。

というわけで、いよいよ、次回からCodeWarrioreによる開発に入っていきます。



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